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2012年2月11日土曜日

ドラゴン・タトゥーの女 (The Girl with the Dragon Tattoo)




鑑賞日:February 11th, 2012
個人的評価: 95点

参考情報


スウェーデンの作家スティーグ・ラーソンによる推理小説であり、本国スウェーデンでは第1部が出版されるや大変な人気を博し、第1部の刊行から約3年でシリーズ合計290万部を売り上げるベストセラーとなり、「読まないと職場で話題に付いていけない」と言われるほどであったらしい。既にスウェーデンなどで公開された映画もあるので、今回はそのリメイクという形になるのかな。

『ソーシャル・ネットワーク』のデヴィッド・フィンチャーが監督を務め、白夜のスウェーデンを舞台に、数十年に及ぶ血族の因縁と猟奇的ミステリーに彩られた物語が展開する。キャスティング選考も話題になった天才ハッカーのヒロインを演じるのは、『ソーシャル・ネットワーク』のルーニー・マーラ。彼女と協力し合うジャーナリストを、『007』シリーズのダニエル・クレイグが演じる。原作とは異なる衝撃のラストに注目だ。


ストーリー


月刊誌「ミレニアム」で大物実業家の不正行為を暴いたジャーナリストのミカエル(ダニエル・クレイグ)。そんな彼のもとに、ある大財閥会長から40年前に起こった兄の孫娘失踪事件の調査依頼が舞い込む。連続猟奇殺人事件が失踪にかかわっていると察知したミカエルは、天才ハッカー、リスベット(ルーニー・マーラ)にリサーチ協力を求める。

©http://www.cinematoday.jp/movie/T0010292


感想


デヴィッド・フィンチャー版と言われる予告編では「The feel bad movie of christmas」と表現されていたが、まさにその通りの内容ではあったが、それ以上に素晴らしい大作だ。
事件の当事者であり関係者である一族の家族構成が非常に複雑でついていくのに苦労するが、推理映画特有の謎が解明されていく気持ちよさや、サスペンス映画ならではのドキドキ感が感じられた。
とにかくストーリーが良く出来てるし、続編が楽しみな作品です。

スウェーデンでは「読まないと職場で話題に付いていけない」と言われるほど人気が出たらしいが、正直含まれるテーマや表現は一般向けではない。でもこれが国民的な人気作品になるところはさすがインターネット普及率が90%超えのネット先進国スウェーデンですな。

©http://www.cinematoday.jp/movie/T0010292

天才"パンク"ハッカーのリスベット・サランデルのキャラがとにかくミステリアスでカッコ良い。彼女が今までに体験してきた事や抑え込んでる感情の大部分は本作では包み隠されており、続編への期待へと上手く繋げている。
本作品ではエロいシーンよりも断然印象強いエグイシーンがあるのだが、リスベットのキャラを確立させるためにも重要なシーンだし、デヴィッド・フィンチャーが得意とする色調を抑えた暗い画づくりがマッチしていた。

©http://www.cinematoday.jp/movie/T0010292

特に注目すべき部分はリスベットという味のある役柄をは見事なまでに演じていたルーニー・マーラだ。「一体こんな女優どこに眠っていたんだ」と思わせてくれるほど天才的だった。
本作に大抜擢された彼女だが、アクション、セックスシーン、レイプシーン、スパイ活動的なシーン等で大御所俳優ばりの安定した演技力を発揮していた。「本当に26歳かこの子は」って感じです。
とにかく彼女の演技に注目してほしい。

©http://www.cinematoday.jp/movie/T0010292


ちなみにこの作品は2時間45分ぐらいあるし、内容的にも「不快」にさせるシーンが多々あるので、それを踏まえた上で一緒に見る人を選んだ方が良いですよ。
まぁサスペンスとか推理物が好きな人ならいいかもしれません。


また残念な事に、シリーズの成功も見ることなく、作者であるスティーグ・ラーソンは2004年に心筋梗塞で急死している。ラーソンの死により、彼のノートパソコンには第4部の4分の3に相当する下書きが残されたが、パソコンを現在所持しているパートナーのガブリエルソンは結婚しなかったのがあだとなって彼の作品に関する権利を持たず、彼の意思も残されなかったため公表の目処は立っていないらしい。

とにかく映画ファンとしては非常にお薦めな作品です。


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